著者・写真家について

DSC_2590アルカディウシュ・ポドニエシンスキ(1972年生まれ)

ポーランドの写真家、映像作家。テクニカルダイバーでもある。英国オックスフォードブルックス大学卒。2008年からチェルノブイリの原発事故の影響を、2015年からは福島の災害の影響を記録し続けている。放射能汚染が環境に及ぼす進行中の問題、人の去った後の町や建物が崩壊してゆく様子、 声なき原発事故の被害者である何千人もの避難民が見舞われる悲惨な状態に焦点を当てている。

チェルノブイリに関しては、二部構成のドキュメンタリーフィルムAlone in the Zone(ゾーンに一人)(2011,2013年)も製作している。頻繁に扱われている災害の理由、影響、責任の所在よりも、立ち入り禁止ゾーンとそこに暮らすわずかな人々の現在の状況を映し出すことを重視している。

放射能汚染地域での長年にわたる活動と各地の方々や数々の組織の支援により、2018年に「HALF-LIFE: チェルノブイリから福島まで」という写真アルバムを出版した。アルバムでは両参事の影響を写真で紹介し比較している。アルバムには菅元総理と元ソ連大統領ゴルバチョフ氏によるエッセイが加わっている。

2016年には、原発災害がもたらす影響について広く知識を拡散し、ウクライナと日本の関係機関、科学者、住民の間で経験と情報の共有をすることを目的としたPro Futurumという非営利団体を立ち上げた。

2005年から2010年には第二次世界大戦時に沈没した船の歴史を探り、テクニカルダイビングの技術を駆使してBaltic Wrecks(バルト海の沈没船)、Technical Dives(テクニカルダイビング)と題した二本のドキュメンタリーフィルムを作成した。2010年にはアフリカを巡り Lost Souls – The Hidden World of Animism(失われた魂‐アニミズムの秘められた世界)という芸術写真と文化人類学(映像、宗教)のオリジナルプロジェクトを実現した。6ヶ月にわたる旅を通してアフリカの様々な部族の古く原始的な宗教の営みを映像に記録したこの作品は、ヨーロッパ各地のギャラリーや美術館で展示された。2011年から2016年にかけてはこのプロジェクトを続行し、少数部族の信仰、宗教儀式、伝統や服装が忘れられないようにと、何回もアフリカを再訪した。

また、Nature、Der Spiegel、FOCUS Historia、The Daily Mail、The Telegraph、Stern、CKM、Voyage、Days Japan、Greenpeace Magazineなどの印刷物ならびにインターネットメディアに数多くの記事と写真を提供している。TVN、TVN24、PLANETE、ARD、TBS、RTなどのTVメディアのドキュメンタリーフィルムやレポート番組でも主演しまた制作を手がけている。数多くの写真がPatagonia のVote Our Planet をはじめとする多数の国際環境保護キャンペーンにも使われている。

Contact: arek (at) podniesinski (dot) pl